映画「ザ・スクエア 思いやりの聖域」2017年

アート界で成功を収めた男性がさまざまなトラブルに見舞われる様子を描き、他者への無関心や欺瞞、階層間の断絶といった現代社会の問題を浮き彫りにします。現代アート美術館のキュレーターとして周囲から尊敬を集めるクリスティアンは、バツイチですが2人の愛すべき娘を持ち、そのキャリアは順風満帆のように見えました。彼が次に手がける展示「ザ・スクエア」は、通りかかる人々を利他主義へと導くインスタレーションで、他人を思いやる人間としての役割を訴えかけます。

脅迫ビラを配布

そんなある日、携帯電話と財布を盗まれたクリスティアンは、GPS機能を使って犯人の住むマンションを突き止めると、全戸に脅迫めいたビラを配って犯人を炙り出そうとします。これがきっかけとなり、いくつかのトラブルに巻き込まれます。謝罪を要求する少年、宣伝手法のトラブル、取材女性との関係・・・。

もともとがいわれのない住民に盗みの疑いをかけたという後ろめたさを感じるにつれ、自分の行動の愚かさに気付き始めます。

ゴミの中から、なくなった携帯電話が見つかり、少年や疑いをかけた住民たちが盗みの犯人ではなかったことに気付きます。

自分が手がける企画である「他人を思いやる人間」とは逆方向の自分を自覚し、決心します。謝罪を要求した少年に謝ろうと。ただ、その少年は既に不在となっていました。

感想と薀蓄(うんちく)

自分の誤りに気付いたならば、それを謙虚に受け入れる姿勢が大切で、そうしないのならば自分に対する気まずさから楽しい人生を歩むことの妨げになる、ということが表現したかったと解釈しました。たんたんと流れるストーリーですが、自分とそれと相反する自分の葛藤を丁寧に描いた映画で、私は結構好きです。

いろいろな物事が、自分を起点としているのは自覚してはいるものの何故かうまく行かないと感じることはありますし、私自身も夢の中で同じ感覚を持った経験があります。それに気付いたときに、素直に引き返せる勇気を持つことの重要性に気付きました。後悔しないように素直に生活していきたいです。

to 映画ノート
to HOME