野村克也監督の言葉~リーダーとして~

野球界の名監督野村克也氏の著書「リーダーとして覚えておいてほしいこと」(2020年、PHP研究所)には、多くの含蓄のある名言が載っています。リーダーであるかどうかとは関係なく、仕事・人生に有用と思いましたので、その一部を野球界にこだわらず、一般社会的に少しアレンジして紹介します。

リーダーの基準・条件
1 その組織・メンバーを愛している
2 自分の信念を曲げない
3 個人的感情に左右されない
4 伝えたいことを粘り強く反復してメンバーに伝える
5 妥協しない

この本の冒頭に記載している内容です。1から3は当たり前と思いましたが、4については気を抜くと怠りがちになりそうです。5については、野球界では当然ですが、一般社会でもぶれないリーダー像の確立のためには必要なのかもしれません。

リーダーはメンバーと同じレベルの視点で仕事を見てはいけない。メンバーを動かすのはリーダーだから、一歩引いて客観的に、物事を俯瞰(ふかん)して指示を下す。

立場によって、仕事の到達する目標が異なるのだから、リーダーとメンバーが同じ視点で仕事をするのは良くないことは理解できます。自分を含めて間違えやすいのが、立場が一つ上に上がったときに、上がる前と同じ着眼で仕事を見てしまいがちなことです。昇任初期は舞い上がりやすい要素もありますので、より慎重な配慮が必要です。

リーダーは派手な仕事を実行しようとするとき、そこに「自己顕示欲」がないかを、自問自答すべきである。組織のためには、地味で手堅い作戦が適切なときが多い。

組織の宣伝のときに、派手な演出が必要なときが往々にしてあることはその通りだと思います。ただ、それが自己顕示欲なのか、組織にとって本当に必要なことなのか、という要素を考慮する必要性を強調しています。スティーブ・ジョブズは派手な演出が特徴でしたが、主役はいつもプロダクト(商品)でした。

能力を引き出す三原則
1 教え過ぎない
2 成功体験を積ませる
3 正しい目標設定をする

山本五十六氏の「やってみせて、言って聞かせて、やらせてみて、ほめてやらねば人は動かじ」という有名な人材育成の言葉があります。野村監督が指導するメンバーは既にプロになっている人達なので、モチベーション(動機づけ)は既に充分という前提と思われます。相手のレベルを適切に判断し、モチベーションの程度によって、この2つの名言の中間辺りを実践すると上手く行きそうです。

リーダーの指示でメンバーは動く。心に響く言葉を考えよ。

野村監督の名言は、その場ですらすらと出てくるものだと勘違いしておりました。マスコミにも、メンバーにも、印象・心に残る言葉を考えるのに「頭をひねった」と記載がありました。名言は、深い経験のみからではなく、言葉そのものにも工夫を凝らしていることがわかりました。一つ一つの言葉を大切にしたいです。

上記以外にも、多くの名言が記載されています。ただ、これらの言葉を活かすも、殺すも、自分次第です。少しずつでも実践してみようと思います。

to 日々是好日
to HOME