スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン まとめ

アップルの共同設立者の一人である「スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)」は日本人といえども多くの人がその名前を知っていると思います。彼のプレゼンテーションが大ヒット商品に結び付いたことも有名です。そのプレゼンテーションを、メディア対応、コミュニケーションのスキルを教えるコーチであるカーマイン・ガロ(Carmine Gallo)が解説した本が「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン ~人々を惹きつける18の法則~」(日経BP社)です。

スティーブ・ジョブズは商品を売るために、工夫を凝らしたプレゼンをしました。私は、この本を「どうしたら聴衆に自分が伝えたいことを効率良く伝えることができるか」という視点で読みました。セールスマンの方とは着眼が異なるかもしれません。

プレゼンする内容を良く理解する

スティーブ・ジョブズは開発した商品を売り出すことが目的でプレゼンをしておりましたので、その商品のセールスポイントを良く理解して、何を伝えるのが売り上げにつながるのかを良く理解する必要があります。セールスポイントはプレゼンを聞く人がその情報によって生まれ変われるような夢に近いもので良いのです。また、細かい各論を考える前に総論(ストーリー)をしっかりと検討します。そして、全てのプレゼンを一つの方向に向かわせます。

スライドはシンプルに

全てを文字としてプレゼンするよりも、情熱をつぎ込むことの方が重要です。何でもスライドに書いてしまうのは、聴衆の注意をスライドに集中させてしまい、言葉への注意が散漫になります。そうなるとプレゼンテーターの情熱が伝わりません。文字や話だけでは、72時間後にたった10%しか記憶に残りませんが、画像や絵を加えると同じ72時間後に65%もが記憶に残るとされています。文字は減らして写真・絵を加えることを検討します。

10分ルール

10分経つと聴衆は話を聞かなくなります。集中力が途切れます。これは認知機能の研究でも明らかとなっているとあります。そのため、一人のスピーカーが話をするのは10分以内にして、全部の時間が30分あるのであれば、大きく趣向の変化する3つのプレゼンが必要となります。10分以上同じ調子のプレゼンに注意を向けさせることは難しいと理解することが重要です。

論点は3つにまとめる

全体の流れのロードマップは3つに、強調したいポイントも3つに、重要な論点もなるべく3点に絞ると印象に残ります。人間の頭が楽に思いだせるのは3項目か4項目と言われています。高齢者までを含めると3項目が印象にも、記憶にも残ります。アメリカ人の基本的人権は、「生命、自由、幸福の追求」の3点です。海兵隊の研究で命令を3つにすると兵が従いやすいことがわかっています。2点でもなく、4点でもなく、3点が印象に残ります。3つのキーメッセージに絞ります。ちなみにこのブログも「日々是好日」、「日常茶飯事」、「映画ノート」の3項目構成にしたのは、この辺りを根拠にしています。

よく練習をすること!

話し方のコツは、快適な範囲を飛び出して、大げさにやる。声を大きくする、しぐさを大きくする、思いっきりにっこりするように心がけることです。話し方の「間」、「抑揚をつけた音量」、「変化するスピード」にも注意して練習します。そして、全身で伝える3つのテクニックを使います。一つ目はアイコンタクトです。これは練習しないと、聴衆とのアイコンタクトはできません。また、スライドもシンプルでなければなりません。二つ目は「開いた姿勢」です。プレゼンテーターを聴衆の間になにも入れないことです。腕組みもダメです。三つ目は身ぶり・手振りを使うことです。これにより、プレゼンテーターの考えもまとまり、聴衆も重要なポイントについて、視覚からの情報で補完されます。

細かい注意事項はいろいろと記載されていますが、興味のある方は実際の本を読んでみてください。一番大切なのは、練習することとその練習をターゲットとなる人に聞いてもらい不十分な点を指摘してもらうことと思いました。スティーブ・ジョブズ自身も5分のプレゼンの準備・練習に数百時間を費やしたと言われています。我々ももっともっと準備・練習に時間をかける必要がありそうです。