映画「キャビン」2012年

アメリカのホラー映画です。原作名は「The Cabin in the Woods」。大学生5人が山奥の森に週末のドライブを楽しみに行く・・・。ホラー映画にはありがちな設定です。でも、無線でなにかを連絡する男が映ったり、鳥が見えないバリアーにぶつかったりと、通常のB級ホラーとは様相が異なります。

週末、古い山小屋で

美男美女の大学生のディナ、ホールデン、マーティ、ジュールズ、カートは週末を近郊の森にある小屋で過ごそうと計画していました。道中、行き先を尋ねたガソリンスタンドの不気味な雰囲気を醸し出した男から小屋にまつわる不吉な話を聞きつつも、小屋に向かいます。

飛んでいた鳥が何かにぶつかります。

週末を楽しむ彼らであったが、その夜、突如として地下室の扉が開き、中に入ってみると薄暗い室内には物が散乱しています。ディナはその中からある日記を発見します。日記の最後には、謎のラテン語文が書かれていた。ディナがラテン語を読み上げると、森の中に埋まっていたバックナー一家の死体が起き上がり、小屋を目指し始めた。呪文によって復活したバックナー一家は5人の若者を殺害しようと復活したのです。

一方、ハイテク機器に囲まれた管制室でこの惨状を監視する人々がいた。彼らは小屋や森中に設置されたカメラで若者の動きを監視し、また薬物を散布したり、照明を調整するなどして若者たちの行動を誘導し、「怪物が彼らを殺しやすい状況」をセッティングしていました。いわゆる殺人を含めたリアリティーショーです。

ネタばれです

山小屋の5人はあらゆる隠しカメラで謎の組織に盗撮されています。監視しながら賭けをおこなう組織のことなど知る由もなく、5人は地下室を発見します。部屋は様々な収集品で埋め尽くされ5人はそれぞれに日記、ほら貝、フィルム、オルゴール、ネックレスを手に取ります。日記を読んだデイナの声に反応して、森ではゾンビが復活。一方、管制室はゾンビに賭けた管理班が大喜びします。盗撮だけでなく山小屋や森全体に仕掛けを張り巡らせているのでした。

ディナ救出までにエレベーターを見つけていたマーティの手引きで、ふたりは地下へ。謎の組織の中核でさまざまな怪物(過去のホラー映画に出演した数々の恐ろしい面々)がキャビンに収監されている様子を見たディナとマーティは、全てを理解します。数々の怪物の中から自分達がゾンビを選んだのだと。ふたりを排除すべく組織の防護班が到着しますが、ディナが偶然見つけたボタンを押し怪物達が収監されているキャビンが開放され、組織は大パニックになります。

怪物が収監されているcabin。その一つにディナがいます。

危機一髪で逃れたディナとマーティンの前に組織の長が登場し、5人は古き神を鎮めるための生贄だった、生贄を拒めば世界は崩壊すると現実ではあり得ない設定の説明をします。最後は生贄計画は失敗し、世界は崩壊します。

ホラー総集編のような場面には圧倒!

ジョス・ウェドン(Joseph Hill Whedon;「バッフィ/ザ・バンパイア・キラー」、「スピード」などの脚本)がプロデューサーのこの作品は、非常に巧妙なホラーです。

前半は、ありきたりのホラー映画の展開で、少しだけハラハラします。ガソリンスタンドの男が不気味な雰囲気で主役級の働きをするのかと思いきや、それ以降の出番は電話のみの脇役でした。見せ場は、さまざまな怪物がそれぞれ多数のキャビンに収監され、蘇ったゾンビのキャビンにディナとマーティが存在するシーンでしょう。この壮大なホラー総集編のような設定には度肝を抜かれます。

でも最後の古き神を生贄の話はストーリーを作るための無理やり感が否めません。英語での解説ではホラーコメディーに分類されています。