ヤナギサワアルトサックス A-500 と A-WO20

2023年にイシバシ楽器さんで購入した約40年前に製造されたA-500最近購入したA-WO20が手元にありますので、じっくりと比較してみました。

A-500の状態がかなり良いこともあり、2つとも惚れ惚れするほど美しいです。A-500が真鍮(イエローブラス)の金の輝きで、A-WO20はブロンズブラスのやや赤みかかった輝きです。

ネック

A-500は全体がイエローブラスです。A-WO20は、ネック管体はブロンズブラスですが、オクターブキー、補強板、接合部はイエローブラスです。

A-500 (左 114g) と A-WO20 (右 105g)のネックです

太い棒1本のオクターブキーのA-500(A-WO10と同じ形)、細い棒2本のオクターブキーであるA-WO20は、見た目が大きく異なります。

重さはA-500が114g、A-WO20が105gです。

管体部分

ネックを含めた全体の重さはA-500が2.45kg、A-WO20が2.65kgです(0.05kg単位、マウスピースは含まず)。通常の体重計で自分の体重を差し引く形で測定したので、若干の誤差があるかもしれません。A-WO20の方がやや重めなのは実感として間違いありません。

ダブルアーム構造

LOW C、LOW B keyのカップにダブルーアームkeyを採用するなど、頑強さにこだわっているのが伝わってきます(下写真)。大きいカップで、押さえる頻度の高い部分をダブルアームにしたと思われます。

このダブルアームを含め複数部位で頑強さを増強しています。その分、全体重量が重くなっていると解釈できます。

E & F key

EとFのキーに限ったことではありませんが、指貝の形がかなり異なります。A-WO20の方が窪みが大きく、指にfitする感覚が強いです(写真でわかりますでしょうか?)。

table key以外の全ての指貝に共通です。

経年劣化なのか、A-500の方がほんのりと赤みがかっているようです。触り心地は変わりません。長い年月の差がありますが、材質の違いはないのかもしれません。

左手テーブルキー left hand talbe key

左手のテーブルキーは、左手の小指で押すキーのことです。

レイアウトはあまり変わりありませんが、LowC#を押す感覚が微妙に異なります。良いか、悪いかはわかりませんが、勝手が違うので、少し戸惑います。

G#はA-WO20は指貝のキーになっています。ちょっとだけオシャレになっています。

右手テーブルキー right hand table key

右手のテーブルキーは、右手の小指で押すキーのことです。

本体に対して、角度が少し変化しています。が、感覚としては大きな違いは感じません。

音の違い

音の違いを言葉で表現するのは難しいです。A-WO20の方が少しだけ深みと太さが増えたように感じました。ただ同じメーカーのためなのか、大きな違いは感じませんでした。試奏のときに感じたようなCannonballやYAMAHAとの明らかな違いは感じませんでした。

手持ちのリガチャーが古く、A-WO20に附属していたリガチャー(Yany Ligature)を試しに装着してみました。

向かって右がYany Ligature

ちょっとびっくりです。全く異なる音がします!!

輪郭がはっきりして、大きさは2割くらい大きくなった感覚です。すごい違いです。

サックス本体を更新するよりはリガチャーの変更の方が音に大きく影響することがわかりました!

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