純米酒へのこだわり

「酒は純米、燗ならなお良し」の続きです。上原浩氏の著書「純米酒を極める」を参考にしています。純米酒の愛してやまない、著書の心意気が感じ、自分のこだわりもあり記載しています。

この書を読んで気になったことの一つに味覚・嗅覚の話があります。

冷酒とぬる燗の味・香り

指先が冷たいと感覚が鈍くなります。感覚神経は温度により感度が変わり、冷たいと感度がにぶくなります。味覚に関しても同様で、ぬるいコーラは甘過ぎてとても飲めませんが、冷たいコーラはそれほど甘さを感じないで美味しく飲むことができます。

日本酒は、元来米と水のみで醸造される繊細な飲み物ですので、味わいを楽しむにはぬる燗(42℃前後)が丁度良いとされます。しかしながら、醸造用アルコールが添加されている日本酒は”いわゆるエタノールのような日本酒としては明らかな違和感”を感じさせる味が気になることがあります。香りについても同様で、冷たいと香りは立ち上らず、醸造用アルコールが添加されていてもあまり気になりませんが、ぬる燗にするとこの香りが鼻をつきます。

青森県の純米酒です。ゆっくりと口に含むと青森の田園風景が頭に浮かびます。

冷や酒では、冷たさで舌が刺激され感覚が鈍くなります。そのため美味しく感じられる料理が限られてきます。燗では繊細な和食を含め料理の醍醐味が充分に味わうことができますので、お酒との相性も良くなります。

純米酒こそが燗酒に向くという理由がもう一つあります。それは、豊富に含まれるコハク酸やアミノ酸などのうま味成分は、温めるとより美味しく感じられるからです。

身体への吸収

身体への吸収の速度ですが、アルコールは体温に近くならないと胃から吸収されにくいです。そのため冷やで飲むと最初はなかなか酔いません。酔わないので多く飲んでしまい、あるところから一気に酔いが回ります。楽しいとされる”ほろ酔いの時間”が少なくなってしまいます。燗酒は吸収が速く、じわじわと酔っていくので、少しのお酒で身体がホカホカと温まり、仕事のストレスが解消されます。

上原氏は香りを楽しむ吟醸酒*であっても「燗」にして温めて飲むことを勧めています。私もその勧めに従って、純米酒・純米吟醸酒を温めていただくことを時々しています。とても美味しくなる純米酒が多いです。少なくとも冷やで飲むのとは違った一面が味わえることは間違いありません。秋になり、少し涼しくなったらぜひお試しください。

吟醸酒とは米の精米歩合が60%以下(40%以上を削る)の米から醸造した日本酒です。ちなみに、大吟醸酒は精米歩合が50%以下です。

販売店を探す

ほしい純米酒をネットで購入して、届いたら味わうという時代になったことは間違いありません。でも、休みの日の日中に「今晩、山形県の純米酒を飲みたい!」と強く思うこともありそうです。そんなときは、近くに純米酒の品ぞろえが多い店があってほしいです。そんな酒販店は決して多いわけではありません。

美味しい料理を提供してくれる料理店は、料理の温度、盛り付けはもちろんのこと、店の雰囲気、音楽にも気を配ります。料理に対する愛情が深いから、その料理の魅力を十分に引き出すためです。販売店の方にも、日本酒をそのように愛情を持って扱ってほしいです。しかしながら、宮崎県の酒販店の多くは、焼酎がメインで、日本酒は端の方に申し訳程度にしか置いていないです。中には直射日光が当たっていたりします。

私がこだわる酒販店は、焼酎よりも日本酒がメインで、日本酒の半分以上が純米酒、そしてお店がその純米酒の良い点を掌握している店です。関東ではそのような店がたくさん存在しますが、焼酎文化が強い宮崎では少ないです。ただ、需要がなければ供給もありませんので、私を含めて純米酒の良さを広めて、九州でも消費量を増やすことができれば、購入するときも選択肢が増えそうです。

私自身は
宮崎市の河野俊郎酒店
高鍋町の江崎酒屋 で購入することが多いです。他にも良い販売店はあるかと思いますが、この2店では良い純米酒を見つけることができます。