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ウィーン生まれのザッハトルテの由来はご存知でしょうか。1832年にフランツ・ザッハ―が考案したデザートです。数年前にウィーンに行く機会があり、少し時間が取れましたので、ホテル・ザッハーに行きました。そして当たり前のようにザッハトルテを頼みました。
ホテル・ザッハー
日本人と異なり、欧米人は甘さに強いので、欧米のデザートは非常に甘いものが多いです。そう覚悟してはいましたが、由緒正しいホテル・ザッハ―のザッハトルテは如何に!
ヨーロッパらしく、エスプレッソと併せてオーダーします。運ばれてきたものは写真のように上品なたたずまいです。クリームも芸術作品のように添えてあり、200年前のウィーンにタイムスリップした気分です。ブラームスやブルックリンが隣でコーヒーを飲んでいるのではないかと幻想をいだきます(全く根拠はありません)。
上品に一口いただきます。上面のチョコレートの下にはうっすらとジャムの層があります。これはおそらくアプリコットなのでしょう。程よい甘さとウィーンの草原を想像させる杏の香りがなんとも言えません♥、と想像しました。
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しかしながら、現実は厳しいです。甘い、甘い、とにかく甘い。
ちょっと食べるとエスプレッソを飲む。ちょっと食べると口の中が甘さでただれそうな気分になります。横に添えてあるクリームが普通の甘さで少し救われます。エスプレッソではなく、量の多いコーヒーにすれば良かった。
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数か月後、NHKが誇る料理番組「グレーテルのかまど」にてザッハトルテの作り方がありました。甘くて苦い思い出ですが、もう一度食べてみたくなりました。
ケーキハウス 309 本郷店
近くのケーキ屋さん(ケーキハウス 309 本郷店)で購入し、食べてみると程よい甘さでとても美味しいです。ウィーンでの思い出話をネタに家族で、明るく、楽しく、美味しく、頂きました。日本のケーキ屋さんは、日本人用に甘さは控えめに作っているようです。私には海外のオリジナルよりも、日本人向けにアレンジされたものが良かったです。
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表面のチョコはカリカリに仕上げています。その下には、うっすらとアンズジャムの甘さが隠されています。かすかなリキュールの香りもします。
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リューヌドゥプランタン
2021年8月になり、もう一軒リューヌドゥプランタンで、ザッハトルテを購入しました。
とても上品で美味しいです。しかしながらチョコが強調され、なんとなくガトーショコラに近い感覚です。まさに日本人好みにアレンジされたようです。
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