住宅見学会 ~工務店のモデルハウス~

大手のハウスメーカーは、住宅展示場に豪華なモデルハウスを展開して、大々的に広告します。そのモデルハウスを見て回ると、なんとなくどんな雰囲気の家を目指しているのかが理解できます。ただ、この手のモデルハウスは1棟数千万円のお金がかかっており、それを一定期間で取り壊し新しいモデルハウスを建てます。このコストをその期間に契約した新築の家の数で割るので、どうしてもコストパフォーマンスが悪くなります。

一方で地域の工務店の建物は、どんな建物を建てているのかわからないので、それを知らずに契約するのは勇気が必要です。そのための合間を埋める(情報を得る)ことが可能な企画がときどきあります。すなわち、新築の家のオーナーさんの好意で開催される住宅見学会(オープンハウス)です。

この数か月で、地元工務店の住宅見学会を数軒回ってみました。いいな~と思った点を備忘録の代わりというわけではありませんが、記載します。

A工務店

台所わきに位置するパントリーが広くて素敵、とらき子さんの感想。パントリーが存在することにより、キッチンの整理整頓が楽になりそうです。

リビングの掃き出し窓が、上下方向に長く、とても明るいリビングになっていました。解放感が素晴らしい一方で、これでは夏が暑すぎる印象です。バランスをよく検討するようにします。

キッチンの上に通常存在する吊戸棚がありません。とてもすっきりして、圧迫感が全くありません。吊戸棚は”無”を検討します。

B工務店

メートル規格の家ということで、廊下の幅がやや広いことが特徴です。廊下が広いのはとても風景が変わります。家の建築資材を大量にまとめて購入するということで坪当たりの単価(建築費)が安いことも特徴とのトークをいただきました。

キッチンはアイランドタイプでリビングと廊下で回旋することができます。行き止まりがない空間形成はとても素敵でした。

ドアの開閉に工夫が凝らしており、とても参考になりました。

C工務店

WB工法という断熱方法を採用している工務店で、夏は壁内の空気の流れが通常の断熱方法よりも一層多く、涼しくて、カビが生えにくいということがセールスポイントです。

WB工法は換気がそのままで十分なので、最近の新築に必須な換気システムが不要で、すっきりした家が特徴です。

キッチンの裏に、家事スペースがありましたが、これは便利な反面、空調的が届きにくい印象です。キッチンからの景観に工夫が凝らしてあり、料理が楽しくできそうでした。

設計はデザイナーさんが関与したということもあり、一つ一つの素材にこだわりを感じました。工務店さんのみではなく、デザイナーや設計士さんが関与するのは都会では普通という話を聞きました。コストはやや多めにかかってしまうというデメリットはありますが、複数の職種の方が関与した方が素敵な家ができあがりそうです。

D工務店

リビングの床が大理石仕様です。とても素敵な部屋になっています。が、床が固いために、長く過ごすにはちょっと疲れそうです。一長一短ですね。

リビングの掃き出し窓の部分の屋根の庇が大きく伸びています。夏は涼しく、冬は日差しが入るように設計されています。これは素晴らしい!

お掃除ロボットが活躍できるようにと、部屋同士の境界が連続するように作っているという点はとても参考になりました。掃除が楽になりそうです。

また、洗濯物を家の中に干すスペースがありました。これは一考の価値があります。

2つ並んだ窓の開く方向が、逆側に設定させています。両者を開くと家の中がスムーズに換気できるようになっています。これはいいですね。ぜひ採用したいです。

風の流れを考慮した窓の配置

それぞれに家に、施主さん、工務店さんの素晴らしいこだわりを感じました。勉強になります。最近ではコロナのために見学者の数を絞っています。予約が必要な反面、工務店の方に横についていただき、しっかりと説明していただけるので、とても参考になりました。