フリードマンA型性格と心筋梗塞

A型行動パターン(TypeA)とは、1959年米国循環器病学者であるFriedmanらにより提唱された「虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)の発症と密接な関係がある行動特性」のことです。

A型性格とは

A型性格を血液型のA型と勘違いしている方も多いかと思いますが、A型とは血液型と関係のない性格、行動様式の特徴です。Active(活動的)、Aggressive(攻撃的)、Ambitious(野心的)、Angry(怒りっぽい)というような性格を持った人のことです。いわゆる「急げ急げタイプ」といえます。タフで活動的であり、せっかちで、怒りっぽく、競争心や攻撃性が強く、いつも苛立ち気味です。

具体的には

① 言葉が早く語気も荒く、家族や部下にも当たり散らすことが多い。
② 食事のスピードが早く、食後ものんびりすることが少ない。
③ 相手の話し方が遅いときや、前を走る車が遅いときなどイライラしやすい
④ 同時に二つ以上のことを平行してやることが多い。
⑤ 時間に追われている感じが強い。
⑥ 自分や他人の行動力を質より量で評価することが多い。
⑦ 朝早くから夜遅くまで、または休日でも仕事をすることが多い。
A型気質では交感神経の緊張状態が続き、そのためストレスを受けやすい状態になり、高血圧、高脂血症、糖尿病、喫煙とは独立した心筋梗塞の危険因子となることがわかっています。

この言葉が生まれたアメリカでは「攻撃性・衝動性」が強調されややnegativeな印象が強いですが、日本では「仕事熱心」なpositiveな印象が優位なようです。しかしながら、交感神経の活動性が高くなる緊張状態が続くという面は共通しています。

認知行動療法による対策

フリードマン自身がA型性格の人間が、心筋梗塞再発を抑える効果を検証しています。
<行動療法>
① 普段なら時間をかけてじっくり考えない事柄をじっくり考える機会を持たせる。
② 他人を観察してもらう。
③ 見知らぬ人と会話を交わす機会を持つ。
④ 人に爆発することなく自分の感情を表現できるように、また特定の行動を変えるように助言を受ける。
<認知療法>
⑤ 行動の背景にある信念を再検討してもらう。
上記により、再発率が半分に抑えることができました。

B型性格 と C型性格

ちなみに、A型があれば、B型、C型はなんなんだろうと疑問を持たれると思います。B型性格はA型とは反対の性格傾向を示します。あくせくせずにマイペースに行動し、リラックスしており、非攻撃的などの性格傾向を持ちます。C型性格はいわゆる「いい子」で自己犠牲的であり、周囲に気を遣い譲歩的、我慢強くて怒りなどの否定的な感情を表現せずに押し殺す、真面目で几帳面といった特徴を持っており、これはこれでストレスがたまりやすい性格です。

自己診断(前田の質問表)

自己診断表(30点満点;前田聰、1991)があります。以下の表で17点以上がA型性格と判定されます。

まとめ

A型性格は心筋梗塞のみならず、脳梗塞などの血管障害全般の危険性を高めると言ってよさそうです。健康を犠牲にして、立身出世も一つの生き方で多くの日本人はある程度までは大いに賛同されると思いますが、一定のレベルを超えると周囲のストレスを高めてしまいそうです。A型性格はタバコの副流煙のように自分も周囲も健康を害する可能性があります。でもだからと言ってB型性格にはなりきれないと考えます。心の健康のためには、AB型★が良いのかもしれませんね。
★AB型は私の造語で、A型性格とB型性格の間で、中庸を意味します。