運動 と 健康 と 寿命

最近の研究で、独身、単身赴任、配偶者との別れなどの一人暮らしが健康を悪化させ、寿命を短くすることが明らかにされています。ではスポーツの影響はどうなのでしょうか。

激しい運動 ⇒ 実は短命!

かなり以前の日本の研究で、激しい運動をしていた人の寿命が明らかに短いとする報告がされました。この理由として(後日別の研究者によると)、体育会OB は酒量や塩分摂取量が多く、スポーツをやめた以降の成人病増加が関連していると推測されました。

オランダからの報告によるとスケート選手の寿命は一般人よりも長く、競技としてスケートをする人よりもレクレーションとしてスケートをする人の方が長いことが示されました。

フィンランドからの報告では、無酸素運動よりは有酸素運動競技選手の寿命が長いことが示されましたが、後者の方が喫煙率が低いことが影響している可能性も示唆されています。

激しい無酸素運動を続けると将来高血圧になるとされ、更にはスポーツによりヒトに有害な活性酸素が生成されることもわかっていますが、適度な運動は寿命を延ばすと結論できそうです。しかしながらどの報告においても、高齢になった後の寿命にはスポーツは影響しません。つまりスポーツは若い頃の死亡率を減少させる効果のみ持っていると言えます。

運動と記憶力

頭の健康に関しては記憶力が重要です。人間の記憶には主に脳の海馬という組織が関与しています。海馬の機能は、有酸素運動により向上し、加齢やストレスにより低下するといわれています。これを筑波大学の研究グループがラットで実際に証明しました。

軽い運動をした場合は、脳由来神経栄養因子やインスリン様成長因子1を介して、海馬の神経細胞が活性化し、海馬機能が増強されます。ところが強い運動をした場合はストレスによるnegativeな作用がこの効果を相殺するので、海馬機能の向上にはつながりませんでした。

長寿の秘訣は

結局どうすれば、健康に長生きできるかを今判明している結果から考えますと、ジョギングなどの有酸素運動を精神的にストレスにならない程度に実施し、運動量は減らしても末永く続け、仮にスポーツをやめた後もライフスタイル(酒、タバコ、塩)には十分に気を使うことが必要といえそうです!