綾町の照葉大吊橋 ~ユネスコエコパークの中で~

宮崎県綾町の照葉樹林は日本最大級の広さ(1335 ha)を誇り、2012年にはユネスコエコパークに登録されました。照葉樹林帯に架かる歩道大吊橋は絶景ポイントとして有名です。晴れた日曜日(2021年2月21日)に初めて訪れました。

ユネスコエコパークとは

ユネスコエコパークは「生物圏保存地域」を示し、生態系の保全と持続可能な利活用の調和(自然と人間社会の共生)を目的として、ユネスコが開始しました。ユネスコの自然科学セクターで実施される「人間と生物圏計画」における一事業として実施されています。 

世界自然遺産顕著な普遍的価値を持つ原生自然を保存することを目的としていますが、ユネスコエコパーク自然資源を持続可能に利用するモデルを目指しています。

日本のユネスコエコパークは、1980年に登録された「志賀高原」(長野県、群馬県)、「白山」(石川県、岐阜県、富山県、福井県)、「大台ヶ原・大峯山・大杉谷」(奈良県、三重県)、「屋久島・口永良部島」(鹿児島県) 、2012年に登録の宮崎県「綾」、2014年に登録「只見」(福島県)、「南アルプス」(山梨県、長野県、静岡県)、2017年に登録「祖母・傾・大崩」(宮崎県、大分県)、「みなかみ」(群馬県、新潟県)及び2019年に登録「甲武信」(山梨県、埼玉県、長野県、東京都)の10か所があります。

料金350円を払い、国定公園の中に入ります。晴れていたこともあり、てかてかと元気な照葉樹の葉がとても綺麗です!

照葉樹の葉が太陽の光を照り返します

綾のユネスコエコパークの特徴は、照葉樹林帯の北限に位置し、多くの日本固有種があることです。

照葉大吊橋

綾の照葉大吊橋は、1984年に完成しました。壮大な照葉樹の森を上から鑑賞するために作られました!歩く吊橋では世界最大で、250mの長さを誇ります。

足元は、下の景観が見えるように格子状になっています

景観が眺めやすいように、下の板が格子状になっていたりといろいろと工夫されています。ただ、その分高さを実感できてしまいます。高所恐怖症の方は通行できません。奥さんを含め数割の人が途中で引き返しているようでした。

壮大な照葉樹林が広がります

照葉樹林文化館

園内に文化館がありました。照葉樹林についての解説などが展示されています。

照葉樹林は豊かな食文化の一つだったようです。ツバキや山茶花の実で油を搾り、カシの実の豆腐、イモ類の水さらし、茶、納豆、麹雑穀など、独特の食文化を育みました。

実の油を搾って食用などにしていました

千尋の滝(せんびろのたき)

大吊橋からの帰り道に、「千尋の滝」があります。滝マニアのひじきは、目ざとく小さな看板を見つけました。車を降りてみると「滝まで30m」の看板があります。

途中の道です。短い距離ですが、やや険しい山路です。

滝を目指します。50mほどの距離を実感しましたが、すぐに滝が見えます。誰もいない空間で滝の音だけが響きます。心が洗われます。

動画はこちら

晴れた日の半日観光でしたが、とても美しい景観に大満足でした。近くにこんなに素晴らしいところがあることに新たな発見でした。

帰りには通常通り「手作りほんものセンター」に立ち寄り帰路につきました。

照葉樹林と青空