進路に悩んだ時の考え方 ~神父・片柳弘史さんの言葉の力~
高校受験や大学受験に限らず、大人になってからも自分の進むべき道(進路)について悩むことは多いと思います。私自身もこれまでの人生の中で数年に一度は岐路を経験し、それぞれの時期に大きな決定を下してきました。
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”自分”の特定
自分の進路に関しては、自分の好きな道、得意な道を歩むべきという意見が多いです。更には50歳を過ぎたら新たな何かを探すのではなく、これまでやってきた中から集中するものを選択する時期に来ているなど、いろいろな意見があります。
「50歳を過ぎたら・・・」の意見に関しては、中年の世代になった自分としては、納得する気持ち半分、余計なお世話と反発する気持ちが半分となります。
それぞれの意見になるほどと思う点はありますが、それでは自分の知らない未知の世界を楽しむというアドベンチャー的な要素が足りないような気がして、私にはピンときません。
片柳弘史さんの本との出会い
片柳弘史さんはキリスト教の神父さんです。
ある日、twitterを眺めていると、心に響く言葉をつぶやいている人を見つけて、その人のtwitterを過去に振り返って熟読しました。その人が片柳弘史さんでした。なんとなく心穏やかな気持ちになり、書籍「こころの深呼吸」(教文館)を購入しました。
期待通りの内容で、読めば読むほど自分が自分自身と周囲の人に優しくなれる気がします。実践は修業次第です・・・。
私自身はキリスト教徒ではありませんが、人間として普遍的な本能が「短い文章の中に読みやすく」記載されており、人生の指針となる言葉が多数述べられています。
進路への道しるべ
感銘を受けた内容のごく一部を紹介します。もしかすると著者の解釈とずれているかもしれませんが。
自分の進路において最も優先すべきなのは自分自身の心で、損得勘定は考慮してはいけません。だからこそ、「周りの人がどう思うか」よりも「自分は何をしたいのか」を自分自身に忍耐強く尋ねる必要があります。この内容は多くの先人によって言い古されています。だからこそそんなことは当たり前と考える方も多いと思いますが、この本では理解しやすいようにわかりやすく記載してあります。
自分の考えをまとめるためのテクニックとして、「友人が自分に、同じ悩みの相談をしてきたら、どう答えるかを考えてみましょう」と提案しています。自分を客観的に眺める方法で、とてもわかりやすい設定です。自分の価値観で、自分にアドバイスすることは、自分の望みを発見するうえでは、このうえなく合理的と思いました。
もう一つ、ヒントがありました。何かをしていても心の片隅にモヤモヤが引っかかることがあります。私はしょっちゅうです。その「モヤモヤの中に本当の自分の望みが隠されている」可能性を片柳さんは指摘します。自分にこだわりがあるからこそ、モヤモヤするのであれば、そのモヤモヤは自分にとって大切な価値観と解釈できます。
この「本当の自分の考え方に気づく方法」はとても納得でき、私自身ときどき実践するようになりました。進路に悩む方の参考になりましたら嬉しいです。