日向夏の苦難 ~害虫対策~

農家の方の話では、柑橘系の果物を育てるのは難易度が高く、数種類以上の農薬で頻繁に害虫駆除する必要があるそうです。無農薬でレモンやみかんを育てる本が多数出版されており、その内の数冊を読みました。失敗に失敗を重ねてようやく少しだけ成功しているものが多かったです。我が家には60 cmほどの日向夏の木があります。品種は西内小夏で、実は小ぶりで、種が少ないタイプです。

収穫

小さな木ですが、あまり大きくなっても困るので、木の体力は考慮せず、この春には5個も実を収穫しました。2月下旬に2個、3月上旬に3個頂きました。2月収穫分はとてもすっぱくちょっと残念でしたが、3月収穫分はとても甘くて美味しかったです。収穫時期が2週間異なるだけでこれほど味が異なるとは驚きでした。

害虫の存在

西内小夏の葉(やや黄色)に群がるハモグリガの幼虫(絵描き虫)

3月後半からは新しい葉っぱが芽生え、葉の色は薄いですが、それなりに元気に育っていました。久しぶりに本日、じっくりと観察しました。アゲハチョウの卵は小まめに除去していたつもりでしたが、大き目の幼虫が3匹もいました・・・。更には、ハモグリガの幼虫(いわゆるエカキムシ)もいます。あ~、かわいそうな日向夏(西内小夏)、こんなに放置してごめんね。

エカキムシは黄色がお好み

幼虫が柑橘の葉肉内を潜り、不規則に潜行します。老熟幼虫で4mm、淡黄色です。ハモグリガの幼虫は、宮崎県では4月から10月くらいまで活動します。

ちなみに同じく葉の害虫であるハモグリバエは黄色の葉(新しい葉っぱ)に引き寄せられることがわかっています。我が家のレモンは、新しい葉っぱは茶色で、成長すると濃い緑になります。茶色の時代にはあまりエカキムシが絵を書いていません。これでなにか対策ができないかと考えています。

色といえば、青色LEDでハモグリバエの蛹、卵、幼虫が駆除できる可能性が指摘されています。濃い青は黄色の補色なので、「保護色として黄色に魅かれ、青は敬遠される」のではないか、と想像しています。

硬く成長した葉にはハモグリガの幼虫は来ませんので、春一番の新緑をなるべく成長させるようにします。春一番の新緑のころには、ハモグリガの幼虫はまだ発生していません。即ち、冬場のせん定をしっかり実施して、春一番の新緑を増やすように対策しています。

ハダニへの対策

夏場になるとハダニが出てきます。幼虫、成虫とも葉や緑枝に寄生して、組織から吸汁するので、葉緑素が破壊されて白っぽくなります。1年で10世代以上も繰り返すと言われ、繁殖すると劇的に増えます。

白い紙で、怪しい葉っぱを挟んでこしこしとすると、ハダニが存在するとオレンジのつぶれた液が検出されます。ハダニ駆除には薬剤使用以外に、ジェット水流にして葉っぱにいろいろな方向から放水すると格段に被害を減らすことができます。牛乳や無農薬をセールスにしている薬剤よりはかなり効果があるようで、昨年の夏はこれで乗り切りました。

冬は休眠期で、一見ハダニがいなくなったように見えますが、卵の状態で生息している可能性が高いです。春を迎える前にマシン油乳剤などで対策することが常套手段になっています。我が家は素人栽培ですので農薬はほとんど使用しませんが、このマシン油乳剤だけは実施しています。

害虫対策リスト

自宅で、趣味として柑橘を育てようとしている方に、少しだけアドバイスさせてください。
・チョウの幼虫は、見つけ次第除去になります、週に数回以上観察して、卵、幼虫を除去します。子供がいれば1匹XX円でバイト代を出しても良いかもしれません。
・ハダニは、乾燥してる葉に多く発生します。農薬を使用する前段階として、ジェット水流の水で洗い流してみます。特に雨水のあたりにくい葉っぱ(屋根下の部分など)を重点的に水洗いします。これだけで対応可能かもしれません。
・ハモグリガの幼虫は見つけ次第爪で潰しますが、幼木の間はダメージが大きいです。ネットや布でハモグリガの成虫が入らないようにするという手もあるようですが、私はまだ実践してません。
・最後に、病気にならないためには、風通しをよくします。
・人間の赤ちゃんと同じで、心を込めて観察して、手入れすることが大切なようです。

共生?

商売をやっているのでなければ、虫に食べられるのは(若干であれば)許容しても良いのかもしれません。アゲハチョウの幼虫は育てば、自宅周辺を綺麗に彩ってくれるかもしれません。ハモグリガは別の病気の予防に役立っているかもしれません(根拠はありません)。日向夏にとっては害虫かもしれませんが、これらの害虫にももしかすると良い面があるのかもしれません。物事には常に二面性があります。おおらかな心で自然を楽しもうと思います。

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