良好な人間関係のために

デール・カーネギー氏の「人を動かす」には、人間関係をスムーズにするためのポイントがいくつかのパートに分けて説明されています。2つ目のパートには、「人に好かれる原則」が記載されています。それぞれがなるほどと膝を打つ内容です。

相手に誠実な関心を寄せる

高名な編集長の「小説の書き方」という講義の中で、「作者が人間が好きでないなら、世間の人もまたその人の作品を好まない」という言葉が紹介されています。小説家として成功したいのであれば、他人に関心を持つ必要があります。人間は誰でも自分に関心を持ってほしく、可能であれば褒めてくれることを好みます。自分に関心がない人の文章には、面白みを感じることができません。

友人を作りたいのであれば、まず人のために尽くすことが推奨されます。相手のために自分の時間と労力をささげ、思慮のある非利己的な努力を行えば、友人はできます。大人になると友人ができにくいとはよく言われますが、子供のころに比較して、他人に純粋な関心をいだくことが減ったことが関係しているのかもしれません。人々は、自分に関心を寄せてくれる人々に関心を寄せます。

笑顔を忘れない

笑顔は人間関係を良好にしてくれます。自分も、相手も、自然と楽しい笑顔に溢れることになれば、それに越したことはありません。そうでない場合は、そのような関係に持っていくように努力します。自分と付き合って相手に楽しんでもらいたい人は、まず相手と付き合って自分が楽しむ必要があります。カーネギー氏が実業家を対象にした講演で、「目を覚ましている間は毎時間一回ずつ誰かに向かって笑顔を見せることを一週間続け、その結果を発表すること」を提案したそうです。その笑顔を実践した人の多くが、その後の人間関係が良好となり、事業が好転したそうです。

笑顔の気分になれないときもあるかと思います。そんなときは、幸福でたまらないようにふるまうと良いようです。人間は、行動と感情は並行するようにできています。というよりも行動と感情が相反するような器用な状態を維持することはできません。鼻歌を歌うような楽しい行動をすると、自然と感情も楽しくなってきます。お試しください。そうすると笑顔が自然と溢れてきます。

名前を覚える

人間にとって自分の名前には並々ならぬ関心があるのが普通です。そして、自分に関心を寄せてもらうことを好みます。相手に関心を寄せていることの最も手っ取り早く確実な方法が相手の名前を覚えることです。

年を取るとなかなか人の名前を覚えられないというぼやきが聞こえてきそうですが、人の名前が覚えられない = 重要な仕事が覚えられない = 仕事の基礎ができていない、とカーネギー氏は厳しく指摘しています。

更に3ポイント

「聞き手にまわる」
人は自分に関心を持ってもらうことを好みますので、相手が真剣にノリノリの気分で自分の話を聞いてくれることを喜びます。

「関心のありかを見ぬく」
相手に自分の話を楽しく話してもらうためには、相手が何に関心を持っているかを知っていれば、展開が容易になります。相手の関心を見ぬいて、それを話題にします。

「心からほめる」
相手の良いところを見つけたら、心からそれを褒めます。見返りを期待した時点で、それが偽りと感じられてしまうので、純粋な気持ちで褒めます。

福島県郡山市・紅枝垂地蔵桜(三春町滝桜の娘桜)、早朝の彼誰時に撮影。

ここに述べた6つのポイントは、本質は実は全て同じところに行きつくように思いました。相手に関心を持つことです。どうすれば相手と楽しい時間を過ごせるのか(笑顔が重要)、相手が何に関心があるのか、そして相手の良いところを褒めることです。

このパートを読んだ直後に職場にて、満面の笑顔で複数の人に挨拶と楽しい気持ちで会話をしてみました。そのうちの一人にネタばらしをして、感想を聞きました。「いつもと雰囲気が違うなあと感じると同時に、こっちも少し明るい気持ちになりました」。スムーズな人間関係の構築のための第一歩は成功といえそうです!