蔵見学「千徳酒造」延岡市

1903年(明治36年)に創業し、創業117年を迎えた県北唯一の清酒業専門の千徳酒造株式会社(大瀬町)を見学してきました。宮崎県には日本酒を醸造する酒蔵は、綾町にある雲海酒造と延岡市にある千徳酒造の2蔵のみで、日本酒を専門に醸造しているのは、千徳酒造のみです。頂き物でこの蔵のお酒を飲んだ時に、「宮崎の日本酒、美味しい!」と思ったのが今回の訪問のきっかけです。

はなかぐら館にて

メールで訪問の日程を予約させていただき、待ち合わせ場所の売店「はなかぐら館」を訪れます。蔵人の甲斐さんが案内してくれます。まず、日本酒造りの概要を示した酒造のカラー図を頂きます。これは千徳酒造のHPにもあります。

千徳酒造のホームページより転載しております。まとまっていてとてもわかりやすいです。

米と水、仕込み

精米された米を見ながら、精米歩合のレクチャーをしていただきます。精米歩合とは、精米(玄米から表層部を削った米)して残った米の割合を%で表したものです。逆に、削った部分を表すのは「精白率」と呼び、精米歩合70%と精白率30%は、同じ割合を表しています。実際に精米された米と削られて出てきた粉をみせていただきました。とてもキレイな日本酒の材料となる米を精米歩合ごとに見せていただき、大吟醸の精米歩合50%以下がいかにすごいことなのかを実感しました。とても白くて、もろい印象です。

米は宮崎県産を使用。品種は主に酒造好適米である「山田錦」と「はなかぐら」とのことでした。はなかぐらは南海113号と山田錦の交配種で、宮崎県オリジナルの酒造好適米です。

水は、五ヶ瀬からの伏流水を利用しており、軟水ということです。軟水で安定した醸造ができるようになったのは、1894年(明治27年)ころと言われており、この技術が確立してわずか10年も経たない時期に千徳酒造が創業されたことになります。

仕込みの温度

仕込みの温度は、一般に8-15℃が適切と言われており、1月の平均気温が低い地域が日本酒を醸造するのに適した地域とされます。即ち、熊本県八代郡~宮崎県児湯郡が日本列島の南限とされてきました。

延岡市はこれよりもぎりぎり北側ですが、美味しい日本酒を醸造するには、仕込みの際の温度管理が重要と思いました。そこで、仕込み温度をどのように調節するかについて、質問しました。すると、仕込みタンクの周囲を覆っている黒い部分に必要に応じて冷水を循環させるとのことでした。なるほど!

タンクを覆っている黒い部分に冷水が流れます

その後も、それぞれの作業場所において、醸造の特徴などをゆっくりとご教示いただきました。見学者は私と奥さんの2人だけでしたので、蔵人の生活など細かい部分も教えていただきました。非常に興味深かったです。

山田錦 甘酒

最後に、いくつかの自慢のお酒が試飲できます。本当はいろいろ試飲したいのですが、車の運転があるために甘酒のみいただきます。とほほ、と思ったのもつかの間です。この甘酒のなんと美味しいこと!

千徳酒造の甘酒は、米のデンプンを麹で糖に分解し、アルコールに発酵する前の段階の飲み物で、アルコール分は0%です。

娘にお土産として、購入しました。感想は「米とは全く異なる味」でも「お米の甘さが生きている」、更には「栗のような香りと味」と大好評でした。私自身は、人生で初めて甘酒が美味しいと感じました。

栗のような香りと味に驚きました! 150ml, 350円です。

甘酒以外にも、日本酒を数本自分用のお土産として購入しました。現在は冷暗所に保存しています。後日じっくりと味わおうと考えております。

お忙しい中、丁寧にご案内いただきありがとうございました!

はなかぐら館で購入した「おちょこ」です